2012年3月30日金曜日

あれから一年

ダイアナ・W・ジョーンズ氏が亡くなって、一年。いまだ、その事実に慣れない。

彼女は様々な作品を生み出してきたが、それらの作品は考えぬかれて書かれたものというよりも、すでにある、物語の世界への扉を彼女だけが知っていて、彼女はその扉を開いては覗き見、わたしたちに彼女が見た物語を伝えてくれた。そんな印象を抱かせる、稀有な作家であったように思う。
けれども、彼女が失われた今となっては、その扉もまた、永遠に開くことはないのだ……ということを、創元推理文庫の前を通るたびに思い知って、かなしくなります。

まるで、どこでもドアをだしてくれるドラえもんを失った、のび太くんの気分だ…と思ったんだけど、この比喩なんかまぬけだな。

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