(中略)
「ほかの地方では、マルメロっていうらしいがね。」
(中略)
りんごのように皮をむいて食べるのかと思っていたら、マルメは砂糖煮にするのだという。とろりとしたオレンジ色のシロップにうかんだ、やわらかな果肉を口へいれると、口じゅうにあまずっぱさがひろがった。
「まるで秋の太陽の色みたい――。」
柏葉幸子「とび丸竜の案内人」(偕成社)
りんごのゼリーとマルメロをいっしょに煮てみましょう。ほんのりとよい香りのついた、ぜいたくなゼリーができあがります。
マルメロを砂糖で煮て冷ましてからうすく切り、冷製の肉といっしょにどうぞ。口の中でとろけるようなマルメロの味が忘れられなくなるでしょう。
スーザン・ヒル 文/アンジェラ・パレット 絵「キッチンの窓から」(西村書店)
マルメロ。幼いころ、私の頭をなやませた果物。スーパーにはない。まわりの大人も知らない。もしや、幻の食べ物ではないかとさえおもうけれども、その割にはさまざまな本に記述がある。それがマルメロ。
アテナイオスの「食卓の賢人たち」にも その名は記されている。でも手元になかったから未確認。あと、梶尾真治の作品のなかに、「黄色い果実」がでてくるらしいけど、それは絶対にマルメロだ!と思っていた。けど檸檬だった。ブラッドベリの小説にもでてきそうだな。それは多分、「太陽の黄金の林檎」からの連想。あと、タイトルによく「10月」とか「黄」の字があるから。
ていうか、「大使館の食卓」トルコ編で、調理してるの観たし。だからこの世に存在する果物なのはわかっているの。マルメロ。デザートにつかうのだろうという予想を裏切り、ごった煮みたいな煮込みの鍋に思いっきり入っていた。ウィキペディアによると中央アジア原産。漢字で書くと「木瓜」。
それがマルメロ。
…という話をちらっとしたところ、姉がマルメロについて詳しく調べてくれた。なんと長野に「マルメロの駅」という道の駅があるらしい。しかもちょうど収穫時期っぽい。
というわけで行ってきたよ、長野。
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