2011年6月18日土曜日

後宮小説

酒見賢一/新潮社

おもいがけず、「泣き虫弱虫諸葛孔明 第弐部」を再読してしまったので、ついでに再読。
解説を読んでおどろいた(解説が矢川澄子さんだったのにもおどろいた)。これ、架空の話だったのか……!
なぜ、「ファンタジーノベル大賞」なのかとおもいつつ、歴史小説として読んでいた自分だった。間が抜けているにも程があると、つくづく呆れる。

考えてみれば、主人公のといいほかの登場人物といい、なかなかに破天荒な人格をしている。主人公が後宮で軍隊を結成するくだりなど、史実だとすれば前代未聞だろう。
ただ、そんな主人公の奔放さが、べらぼうにおもしろい。
虚構でしかありえない、そんなお話を、史実とおもわせるだけの説得力のある小説だとおもう。
言い訳だけど。

再読もしてみるもんだなー。

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