2011年3月1日火曜日

焼肉ドラゴン

戦後の、在日韓国人の家族をえがいた舞台。
小劇場だからステージがすごくちかくて、じぶんも焼肉屋にいるかんじ。

じぶんは平成の生まれで、昭和の世界はイメージでしかないんだけども、
きっとこんなかんじだったんだろうなー、っておもう。むちゃくちゃで、なんでもありなかんじ。
すべてが混沌としているぶん、なにかができる予感の時代。実際にできるかどうかは別として。

想像するに、戦後直後の混乱した状況は恐怖である。安穏とした生活しか経験してこなかった自分は、明日がどうなるかわからない、という日々を、いったいどうやって生きればいいのかわからない。
そのかわり、お父さんが言っていたとおり、「明日は今よりもよくなるかもしれない」というのもあり得るわけだとおもう。

差別され、世の中の経済成長にとり残されて、社会を階層化したら底辺にいるひとたちの話だから、辛いことや理不尽なことが次々おこる。
それで、どうなるのかなとおもったら、彼らはそれでも生きるのをやめないのだった。ぎりぎりの生活で、もうどうしようもなくおもえるのだけど、どう考えても絶望的な状況な気がするけど、それでもお互いに真剣に感情をぶつけあいながら、生きていく。
そういうことができるんだと、この舞台をみて知った。

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