俯瞰しているせいもあって、おもわず気もち的にも見下しそうになる。
おうむ貝といい、よくこんなおもしろい生き物がいままで生き残ってこれたよなぁ…
ひとりだけ白いけど大丈夫?
わたしはエンゼルフィッシュが怖い。理由もわかっている。梨木香歩の「エンジェル エンジェル エンジェル」を読んだからです。
あまり同意を得られないけれども、梨木さんはひとの悪意(生き物の持つ負の部分というべきか)を書くのが、ものすごく上手いとおもう。初期の作品(「西の魔女が死んだ」でさえ)には一貫して、他者を排除して生きなければいけない恐ろしさ(あるいはそうあることを運命づけられたもの悲しさ)がえがかれているのが怖くて、エッセイ以外、とても安心して読むことができない。
「家守綺譚」以降は、書かれるものが「生命そのもの」へ移行した感があるから、やっと(いやそれでもちょっと怖いけど…)読むことができるようになった。
なかでも「沼地のある森を抜けて」は、個人の物語でありながら生き物全体の普遍の物語でもある、傑作だとおもう。
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